私は中国に住んでいるため、現在中国大陸版のiPhone 12 miniを使っています。
iPhoneはどの国で買っても、基本的な性能は同じです。
ですが実は使ってみないと分からない、とても細かな違いがあることがわかりました。
(中にはとても困るポイントもありました…)
本記事は、中国大陸版と日本版の違いを、メリット・デメリットに分けて紹介します。
中国で新しいiPhoneを買う予定のある方の参考になれば幸いです。
※ ちなみに、下記に挙げる中国版のデメリットは、香港版なら解決できます。
香港が近い場所に住んでいるなら、香港で購入するのがおすすめです。
2022年7月 追記
本記事は毎日多くの方にご覧いただいているようです。ありがとうございます!
おそらくコロナでなかなか日本に帰れず、中国でiPhoneの購入を検討されている方が多いのかもしれません。
2022年9月 追記
iPhone 14シリーズの発表に合わせて、内容を更新しました。
2024年10月 追記
iPhone 16シリーズの発表に合わせて、内容を更新しました。
Apple Intelligenceに関する項目を追記しました。
はじめに:中国で買ったiPhoneは日本でも使える
中国で購入したiPhoneも日本で通常通り使用できます。
ただSIMフリー版である必要があります。
中国の通信会社(中国移动、中国联通など)で契約込みで購入したiPhoneはSIMロックが掛かっている可能性が高いです。
SIMロックが掛かっていたら日本で好みのSIMカード(docomo、auなど)を入れて使用できません。
その他の注意事項など、詳しくは下記の記事にて紹介しています。
シャッター音が強制的に鳴らない(メリット)
これは海外版のiPhoneとして有名ですよね。消音モード(マナーモード)がONであれば、シャッター音は鳴りません。
日本版は盗撮防止の為にシャッター音が強制的に鳴ってしまいます。
シャッター音が鳴らなければ、静かなカフェで料理の写真を撮ったり、ペットの写真を撮るときにも便利です。
物理SIMカードが2枚入る豪華仕様(メリット)
iPhone XSシリーズ以降のiPhone(※例外あり)は、物理的なSIMカードが2枚入るため、2社の通信会社のカードや、2つのプランのSIMカードを入れて、両方をアクティブにすることができます。
これは中国本土、香港、マカオ限定の特別仕様です。
SIMカードスロットは一つですが、スロットに挿入するトレーの表と裏にマウントできます。
物理SIMが2枚入るメリットは、違う通信会社のSIMも入れることができます。
(つまりどんな通信会社のどんなプランでも、2つの回線を使用できます)
例えば、よく香港に行く人であれば、中国本土と香港の両方のSIMを入れておけば便利です。
※例外
iPhone 12 mini など、SIMカードを2枚入れることができない機種もありますので、ご注意ください。
私は勘違いして、iPhone 12 miniを購入してから気が付きました…。
(筐体が小さいから設計できなかったのかも?しれません)
eSIMが使えない(デメリット)
日本版をはじめアメリカや各国モデルは、eSIMに対応しています。
eSIMとは、デジタルのSIMカードなので、契約してすぐに使用開始できるメリットがあります。最近は日本の通信会社も、eSIMに対応する会社が増えてきました。
(アメリカ版のiPhone 14シリーズは、eSIM専用でSIMカードトレイが廃止されたようですね)
日本版は物理SIM 1枚+eSIMを使用することができます。
中国版は、まさかのeSIMに対応していません。(eSIMの機能が完全にロックされています)
iPhoneを日本語で初期セットアップしても、eSIM機能は使えません。
私は当然、eSIMは世界標準搭載だと思っていました。
(ですので先日、楽天モバイルをeSIMで契約したけれど、開通できないという問題が発生してしまいました。)
eSIMの採用に対して、中国国内の通信会社から反発があるのかも?しれません。
※補足
香港版はeSIMも使用できます。
FaceTime オーディオが使えない(デメリット)
FaceTimeオーディオとは、通話だけで映像がないFaceTimeです。無料の通話アプリのような機能で、電話代はかかりません。
これが中国版ではロックされていて、使用することができません。
私は最初、なぜこの機能が使えないのか原因がわからず、めちゃくちゃネットで調べまくりました…。
本件に関しては以前記事も書いているので、詳細はこちらをご覧ください。
(この記事も意外と多くのアクセスを頂いています!気になる方が多いんですね)
※補足
香港版は使用できます。
Apple Intelligenceが使用できない(2024年現時点で)(デメリット)
image: Apple
中国本土で購入したiPhoneは、現時点でApple Intelligenceが使用できません。
Apple IntelligenceとはAppleのAi関連機能です。
中国ではAi関連に関する規制が厳しく、Chat GPTというAiソフトウェアにアクセスすることができません。Apple IntelligenceではChat GPTと連携して処理を行う場面も多いため、中国でサービスを開始できる目処が立っていないようです。
2025年から日本語に対応する予定ですが、その際にも中国本土で購入したiPhoneなら、Apple IDが日本の物であっても有効化できない可能性が高いです。
今後中国でサービス開始が決まった後は、以前に購入したiPhoneでも機能を有効にして使用できます。
Apple サポート
中国にお住まいの場合:中国本土で購入された iPhone モデルでは、Apple Intelligence は現時点でご利用いただけません。中国本土以外で購入された iPhone が対応モデルである場合も、中国本土にお住まいで、Apple Account の国/地域が中国本土に設定されている場合、Apple Intelligence は現時点でご利用いただけません。
Apple Intelligence が EU または中国本土で利用可能になった際には、以前に購入した iPhone の対応モデルでも、その地域でアクティベーションして使用できるようになります。
https://support.apple.com/ja-jp/121115
価格は中国版が4,000円程度安い(メリット)
現在のレート1元≒20円として計算します。
(例) iPhone 16 128GBの場合
■中国価格:5,999元≒約119,980円
■日本価格:124,800円
修理は世界中で対応可能
もし中国で買ったiPhoneが、日本で壊れた場合、そのまま日本で修理が可能です。
Appleの修理は基本的に世界中で対応してもらえるので、心配する必要はありません。
私も日本で購入したMacBookのマザーボード修理を中国のAppleストアで行いました。
最後に
以上、私が実際に気づいた違いでした。
上記のデメリットは私にとってかなり不便なポイントでした。
中国版のiPhoneを購入する際はご注意ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!