iPhoneは世界中で買うことができます。
ですが中国に住んでいる日本人にとって、中国で買ったiPhoneが日本に帰国時も使用できるのか、かなり気になるポイントだと思います。
今回はそんな疑問に対する記事です。
結論から言えば使えます。ですが中国版のiPhoneは、まさかの機能制限など、意外な落とし穴もあります。
※中国版と日本版のメリット/デメリットについては、下記の記事で紹介しています。
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ポイント1:SIMフリー版を購入すること
中国の通信会社(中国移动、中国联通など)で契約込みで購入したiPhoneはSIMロックがかかっている可能性があります。
SIMロックが掛かっていたら日本で好みの通信会社(docomo、auなど)と契約して、SIMカードを入れることができません。
また、たとえば日本に短期間だけ帰国する時など、トラベルSIMカードを購入して使用することもあるかもしれません。
この際も、自由にSIMカードを入れ替えて使うことができません。
■SIMフリー版を購入する方法
契約の際に、SIMフリー版が欲しいと尋ねるのが一番だと思います。
中国語は下記の通りです。
・SIMロック版:有锁手机 yǒu suǒ shǒu jī
・SIMフリー版:无锁手机 wú suǒ shǒu jī
もしくは、Appleから端末だけを購入すればSIMフリー版ですので、安心して日本でも使用可能です。
中国も偽物は減ってきたとはいえ、Apple正規ストア以外で買うiPhoneは本当に新品かどうかもわかりませんので、やはり信頼できる店で買うのがいいと思います。
Apple公式ストアからもネットで注文できるのでおすすめです。
■購入済みのiPhoneがSIMフリー版かロック版か見分ける方法
【設定→一般→情報】のSIMロック、という項目から確認できます。
ポイント2:eSIMが使えない
中国版のiPhoneはeSIM機能が封印されています。
eSIMとは物理的なSIMカードではなく、ソフトウェア的にiPhoneの中にSIM情報を書き込み、使用できる機能です。
日本の通信会社でも、最近はeSIMに対応する会社が増えてきました。
通信会社とネットで契約できるので、物理的なSIMカードを送ってもらってセットアップすることなく、その場ですぐに開通できるので便利な機能です。
ですが中国版は使用することができません。
言語設定や国の設定を中国以外にしても、変わりません。
日本に帰った時にSIMカードを契約する際は、必ずeSIMではなく物理SIMで契約することが必要です。
ポイント3:デュアル物理SIM機能は日本でも使用可能
中国本土をはじめとした、香港、マカオのiPhoneは物理SIMが2枚入る豪華仕様になっています。
※iPhone 12/13 mini 等の一部機種を除く。
これは日本に帰国した際も、日本の通信会社の物理SIMを2枚入れて便利に使うことができます。
ただ日本で買える最近のiPhoneは、物理SIMとeSIMによるデュアル機能が使えるようになっていますので、物理SIMが2枚入るメリットは小さくなりつつあります。
ポイント4:技適マークがついていない(技術基準適合証明)
日本では電波を発するデバイスは、技適(技術適合証明)を取得して技適マークをつけて販売する必要があります。
【設定→一般→法律に基づく情報および認証→保証】 の中から一覧を見れますが、その中に日本の技適マークは記載されていません。
ですが、例えば外国人観光客が自国から持ち込んだデバイスを日本で使う場合もあるでしょう。
海外製の端末を90日以内なら使ってOKという決まりも存在するようです。
そもそも技適証明は、悪質で粗悪な電子機器を日本で販売させないための法律だと思います。
iPhoneは大きなブランドですし、Appleも社会的責任の大きい巨大企業です。
技適マークが無いからと言って、利用者にとって悪影響はないでしょう。
捕まった前例はないようですが、気になる方は日本版を購入された方がいいかもしれません。
ポイント5:中国版のiPhoneは、何度リセットしても中国版のまま
今のiPhoneは端末の裏面にも、アップルのロゴだけで、他の文字は何もプリントされていません。
なので外観でどの国の端末か見分けることはできませんが、中身のソフトウェアは本質的には中国版のままで変更する方法はありません。
たとえばiPhoneをリセットして、完全に初期化して再セットアップしても、その端末はずっと中国版のままです。
初期設定時に「日本語」を選択したり、国を「日本」に選択しても、言語設定が変わっただけで、実は中国版のままです。
先述のeSIMにも対応できませんし、カメラのシャッター音もマナーモード時は音が鳴らないままです。
よって、もし日本で下取りや、中古ショップで販売する際には、もしかすると受け取ってもらえない可能性があります。
またはメルカリ等のフリマアプリで販売する際にも、中国版であることは明示して、予め理解のある人に販売したほうが、トラブルは発生しないでしょう。
最後に
基本的に日本で使うことができます。
機能的な差も上記の数ポイントのみで、大きな差はありません。
中国版には物理デュアルSIM機能や、シャッター音が鳴らないなどのメリットもあります。
最後まで読んで頂きありがとうございました!